【コラム】統合失調症とは?
2025/12/13
―理解と支援のために―**
統合失調症は、脳の働きに不調が生じることで、考え方や感情、行動に影響が出る精神疾患です。決して「性格の問題」や「甘え」ではなく、誰にでも起こりうる病気です。正しい知識と理解が、本人の安心と回復につながります。
■ 症状を3つの視点で理解する
統合失調症の症状は、大きく以下の3つに分けて考えると整理しやすくなります。
① 陽性症状
普段はないものが「増える」症状です。
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幻聴・幻覚
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被害妄想や誤解
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思考がまとまらない、会話が飛ぶ
これらは本人にとっては“現実そのもの”に感じられ、非常に怖く、つらい体験です。
② 陰性症状
普段あるものが「減る」症状。
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表情や感情が乏しくなる
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意欲が低下する
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引きこもりがちになる
「怠けている」のではなく、脳の働きによるものです。
③ 認知機能の変化
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注意が続かない
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記憶力の低下
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段取り・計画が苦手になる
日常生活や仕事に影響が出やすいため、周囲の理解と環境調整が重要です。
■ 統合失調症の背景にあるもの
研究では、以下の要素が関わると考えられています。
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脳内の神経伝達物質のバランス
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遺伝的な要因(体質)
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ストレス・生活環境
複数の要因が合わさることで発症し、特定の「原因」が1つだけあるわけではありません。
■ 治療と回復
治療によって、多くの人が安定した生活を送ることが可能です。
● 薬物療法
抗精神病薬が中心。副作用への配慮や継続支援が大切。
● 心理社会的支援
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カウンセリング
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リハビリ・就労支援
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家族支援や福祉制度の利用
治療は「症状を抑える」だけでなく、「生活を整え、社会とつながる」ことが目的です。
■ 周囲にできる関わり方
本人は、症状そのものよりも“誤解”や“否定されるつらさ”に苦しむこともあります。以下のような姿勢が支えになります。
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否定したり強く説得しない
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焦らず、ゆっくり、シンプルに話す
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安心できる環境を整える
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生活リズムの安定を一緒にサポートする
「寄り添う」「見守る」「安心を提供する」ことが、治療と回復の大きな力になります。
■ 統合失調症とともに生きるということ
統合失調症は長く付き合う病気ですが、適切な治療と支援があれば、安定して働いたり、家庭を持ったり、日常生活を送ることができます。
大切なのは、
“病気を持っているだけの、一人の人”として尊重すること。
その人らしさを大切にしながら、一緒に歩んでいくことが何よりの支援です。
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