【すてっぷ】強化子とは❓
2025/02/22
こんにちは、鹿屋市の多機能型支援事業所すてっぷです。
強化子についてご紹介したいと思います。
強化子とは❓
強化子とはABA用語の一つで、「好子」とも言い、英語ではreinforcerと言います。何らかの行動の直後にその人にとって「いいこと」つまりほうびとなるような刺激があると、以後、その行動は増加します。この原理を強化といい、ほうびとなる刺激のことを「強化子」と言います。
「じゃあごほうびじゃん」
とおっしゃる方もおられるかもしれません。ちょっと整理してみましょう。
一般的にほうびとは、人をほめること。ほめたしるしに与える金銭・品物 です。
強化子は行動が増える・続いている時に、行動の後に出現している刺激(もの、こと) のことです。
ほうびが強化子であるためには、ほうびの直前の行動が、ほうびをもらった後に増加しているということが必要です。ABAセラピーでは行動を増やしたいので、お子さんの好きなものを「強化子」として用意して、お子さんに教えたいスキルを(初めは手助け付きで)してもらい、その直後に強化子を提示することで新しいスキルを教えていきます。
強化子には一次性強化子と二次性強化子があります。
一次性強化子とは、生まれながらに強化子だったものを指します。
例えば、食べ物・水・ぬくもりなどが一次性強化子です。生きるためには必須な物、と考えてよいかもしれません。
一方、二次性強化子とは学習によって強化子になったものを指します。例を挙げると、トークンや誉め言葉などが当てはまります。「わからない人にはその価値がわからない」ものと言ったらいいでしょうか。ほめ言葉も、その言葉の意味が分かれば相手の行動を引き出す強化子になり得ますが、言葉の意味が分からなければ強化子にはならないでしょう。忘れがちですが、ほめられてうれしい、と言うのは学習していくうえで育っていくものですよね。
ABAセラピーで、子どもの新しいスキルを引き出していく上で、強化子は必須です。ではどんな強化子を用意すればいいの?と思われるかもしれませんが、基本的には子どもが好きな物、喜ぶものであれば何でもOKです。ご褒美に食べ物を与えるなんて、まるで生き物のしつけみたい…と思われるかもしれません。もし、食べ物以外の強化子があれば、それらを使ってセラピーを行えばよいですが、お子さんによってはおもちゃも、パズルも、体遊びも好きじゃない…。唯一の強化子が食べ物だ、と言うお子さんもいます。そんなお子さんの行動を引き出すために、強化子に糸目はつけていられません。何でもいいからお子さんの興味を引くもの、目がキラン✨と光るものを探します。セラピーを続ける中でずっと食べ物を使うわけではありませんし、徐々に間引いていきます。初めは食べ物にしか興味がなくとも、セラピーの中で遊びも経験し、ほかの強化子も増やしていくので、お菓子に依存してしまうという心配もありません。
場所によっては「食べ物は使いづらい」と言うところもあると思いますが、ご家庭でセラピーを行うのであればお菓子やテレビ、動画など何でも使っていいと思います。
「うちの子、好きな物がなくて…」とか「長くセラピーをやっていると強化子が見つからなくなってきて…」というお話をたまに聞きます。逆に「お勉強が好きになって、強化子がいらないんです」というお声を聴くこともあります。
強化子が見つからない時には、普段何を好んで食べているか、普段何をして過ごしているかを観察してみてください。
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