一般社団法人煌珠会

【アンガーマネジメント】

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【コラム】アンガーマネジメント🍀

【コラム】アンガーマネジメント🍀

2025/08/08

アンガーマネジメントとは、「怒り(アンガー)」の感情を「マネジメント(適切に対処する)」するための心理技術のことです。
しかし、怒りの感情をなくしたり抑えたりすることではありません。

怒りは「防衛感情」とも言われ、自分の身に危険が迫ったときに感じる自然な感情です。
 

問題となるのは、怒りを表現する方法が不適切な場合(相手を傷つける衝動的な言動など)です。

アンガーマネジメントでは、怒りを衝動的な言動につなげないために感情のコントロール方法を学ぶことで、よい人間関係を築いていくことを目指します。

アンガーマネジメントは1970年代にアメリカで開発され、医療や福祉、司法やビジネスなどの分野で導入されてきたほか、学校現場でも導入されています。日本においても、司法や福祉、ビジネスや教育などの分野で導入されています。

怒りをコントロールできない状態では、適切な判断ができなくなると言われています。
すると衝動的な言動をしてしまい、人間関係に悪影響を及ぼすことがあります。
 

例えばある子どもが、友達数人が談笑している場面を見て「自分を馬鹿にして笑っている」と思い込み、怒って友達に詰め寄ってしまったとします。

この場合は、友達と喧嘩になってしまう可能性だけでなく、いきなり詰め寄られた友達はその子にどう接すればよいかわからなくなり、以降その子と距離を置くようになる可能性も考えられます。

怒りのコントロールができない場合はこのように、人間関係において長期的にもよくない影響を及ぼしかねません。

さらに、「人間関係で失敗した経験」がその後も積み重なった場合は、将来人間関係を築いていくうえでも自信が持てなくなることも考えられます。
 

このように、アンガーマネジメントは生涯にわたって大切なスキルであり、文部科学省もアンガーマネジメントを「感情理解教育」と訳し、授業に取り入れている学校もあります。

アンガーマネジメントを身につけることで、感情の暴走により人間関係を壊すことがなくなり、自分が望む人間関係を築くことができるようになるでしょう。

友達や親、先生などの周囲の人間とよい関係を築いていく経験は、自己肯定感を高めることにつながります。
また、アンガーマネジメントを通じて自分の感情を適切に伝えるスキルを学ぶことは、コミュニケーションの訓練でもあります。
 

ここでは、保護者の方が子どもとアンガーマネジメントを実践する際に使える基本的な技術を紹介します。
 

自分の感情を認識する

怒りの感情をコントロールできるようになるためには、まず怒りについて知ることが大切です。

怒りのコントロールが苦手な子どもは、怒りのレベルに関係なく、些細なことでも感情を爆発させてしまうことがあります。

 

そこでアンガーマネジメントの技術の一つ「スケールテクニック」では、怒りの感情を段階に分けて可視化します。

 

子どもと一緒にスケールテクニックをおこなう際には、「気持ちの温度計」というツールがよく使われます。

子どもに合った対処法を準備する

「怒りを感じたときに、気持ちを落ち着ける方法」を決めて、練習しておきます。

アンガーマネジメントでは、以下のような方法があります。

 

6秒ルール
怒りはどんどん強くなるのではなく、6秒経つと落ち着きはじめるとされています。

このため、怒りを感じたら、何らかの言動をする前にまず6秒間待つことを教えます。

 

子どもと一緒に1から6まで数えて待つ練習をおこない、怒りを感じたときに実践するよう伝えます。

 

深呼吸
怒ったときに深呼吸をすると、気持ちを落ち着かせることに有効であることを伝えます。

「6秒ルール」とあわせて、数を数えながら深呼吸をしてもよいでしょう。

 

その場を離れる
怒りを感じたときに、その状況から離れることで気持ちをリセットする方法です。

 

相手にもタイムアウトをとることを伝え、静かな部屋などの気持ちが落ち着きやすい場所に行き、落ち着いたら戻るとよいことを伝えます。

伝える方法を身につける
 

怒りを暴力や強い言葉で表すのではなく、相手に上手に伝える方法を教えます。
 

子どもによっては、具体的な言葉や表現方法がわからない場合もあるため、自分の怒りが発生しやすいシーンに合わせた適切なフレーズを一緒に考えておくとスムーズです。

具体的には怒りの発生シーンごとに下記のようなフレーズが考えられます。

お友達に急かされるとイライラしてしまう子どもの場合
「ゆっくりやりたいから、ちょっと離れていて」「あと10秒待ってくれる?」など

分からないことがあったときに怒りの感情が出る場合
「わからないので教えてください」「質問があります」など

嫌なことや意にそぐわないことがあった際に怒りの感情をもつ子どもの場合
「それは嫌だからやめて」「こうなると思っていなかったから悲しい」など

怒りが誘発されにくい環境をつくる

周囲の大人がおこなう対処として大切なのは、子どもの怒りが発生する状況や環境を把握し、怒りが起きにくい環境をつくることです。

 

例えば、ある男の子が使いたかったボールをすでに友だちが使って遊んでいたとき、男の子は友だちからいきなりそのボールを奪って遊び始めたとします。

 

この場合に大人ができることは、ボールを使う順番を前もって決めておいたり、ボールを使いたい人数分用意しておくなどして、「奪う」という行動が起きにくい環境を整えることだと考えられます。

 

子どもが自分の感情をコントロールできるようになることは大切ですが、怒りが発生するような状況が繰り返し起きないように、大人が環境を調整するなどの工夫をおこなうという考え方も大切です。

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